前回は「四柱推命とは何か?」をざっくり紹介しました。今回はその次のステップとして、「命式(めいしき)」に注目します。
命式とは、生年月日と生まれた時間から導き出す“人生の設計図”のようなもの。その中には、性格や運気の流れ、得意なことや人間関係の傾向まで、たくさんのヒントが詰まっています。
この記事では、『命式の基本の読み方』と、そこから『どんな情報が読み取れるのか』を、初心者にもわかりやすく解説していきます。
命式とは?──四柱推命の“人生マップ”

四柱推命では、生まれた「年・月・日・時」の4つを「柱」と呼び、そこに「十干・十二支・五行・陰陽」といった要素を当てはめて「命式」を作ります。
この命式が、あなたの生まれ持った性質や運気の流れを読み解くための出発点。つまり、人生の“設計図”でもあり“マップ”でもあるのです。
命式を出してみよう!
まずは、あなた自身の命式を見てみましょう。
検索サイトで「四柱推命 命式」などと検索すると、無料で命式を出せるサイトがたくさん見つかります。お好きなサイトで、生年月日(できれば生まれた時間も)を入力して命式を確認してみてください。
※今回は初心者向けなので、生まれた「年・月・日」だけでも大丈夫です。
↓すると、こんな感じの表が出てきます。
命式の読み方の基本
命式の中で最も重要なのは、日柱の「天干(てんかん)」=通称「日干(にっかん)」です。
これは“あなた自身”を象徴する星。
天干はぜんぶで10種類あります=「十干(じっかん)」という。
⇒ 十干(甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸)。
天干の特徴
その柱の表面に現れる“顔”のようなもの。
天干は、外に現れやすい性質、他人からどう見られるか、自分がどう振る舞うかに深く関係しています。
- 甲(きのえ):「陽の木・大樹」まっすぐで正義感が強く、信念を貫くタイプ
- 乙(きのと):「陰の木・草花」しなやかで柔軟、環境に順応しやすい
- 丙(ひのえ):「陽の火・太陽」明るく情熱的で、エネルギーが外にあふれる
- 丁(ひのと):「陰の火・月」静かで神秘的、内に熱を秘めた努力型
- 戊(つちのえ):「陽の土・山」どっしり安定感があり、信頼されやすい
- 己(つちのと):「陰の土・田畑」面倒見がよく、細やかで実務に強い
- 庚(かのえ):「陽の金・金属」意志が強く、改革的で現実的
- 辛(かのと):「陰の金:宝石」繊細で洗練された美的センスを持つ
- 壬(みずのえ):「陽の水・海」おおらかで包容力があり、知的好奇心も強い
- 癸(みずのと):「陰の水・雨」感受性豊かで、静かな意志を持つ
五行と陰陽の関係
十干は「木・火・土・金・水」の5つ(=「五行(ごぎょう)」という)に分類され、さらに「陽」と「陰」に分かれていきます。
陽グループ:甲、丙、戊、庚、壬
陰グループ:乙、丁、己、辛、癸
例えば、同じ「土」でも陽(戊)と陰(己)では、性質がまったく異なるのが特徴です。
この日干を中心に、他の干支とどう関係しているかを見ることで、
・どんな性格?
・どういう人と相性がいい?
・どの分野で力を発揮しやすい?
といったことが分かってきます。
また、命式全体を見たときに、五行に偏りがあるかどうか、陰陽のバランスが取れているかどうか、ということも判断材料になります。
季節と組み合わせるともっと見えてくる!

命式の中で、あなたの“生まれた季節”を表すのが「月柱の地支=月支(げっし)」です。
地支とは、「子・丑・寅・卯…」でおなじみの「十二支(じゅうにし)」のこと。ぜんぶで12種類あります。
⇒ 十二支(子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥)。
地支の特徴
性格の根幹。「内面の深い性質」「潜在的な特徴」「周囲の環境や影響」を示す要素。
ここは、内面や人生傾向を見る上で、非常に重要な鍵になります。
あなたはどの季節タイプ?
「日干(あなた自身)」に「月支(季節)」を組み合わせると、その人の性質や人生傾向がより具体的に見えてきます。
以下は、その代表的なイメージを一覧にしたものです。
📌日干 × 月支 | 季節ごとの特徴早見表
| 日干 | 春(寅・卯・辰) | 夏(巳・午・未) | 秋(申・酉・戌) | 冬(亥・子・丑) |
|---|---|---|---|---|
| 【甲】 大樹 |
芽吹く若木 希望と純粋さ、成長力 |
燃える木 根気が試される、情熱が必要 |
実りの木 成果を出す力、安定性 |
凍てつく木 逆境で鍛えられる、内面の芯の強さ |
| 【乙】 草花 |
春の花 繊細さと美しさ、社交的 |
炎天下の草 繊細さが裏目に出る、我慢強さが必要 |
秋草 落ち着きと知性、慎重な判断 |
雪下の芽 控えめで芯のあるタイプ、内に情熱を秘める |
| 【丙】 太陽 |
春の陽光 明るく活発、希望の象徴 |
真夏の太陽 情熱が強く、目立ちやすい |
秋の夕日 成熟した魅力、控えめな自信 |
冬の光 周囲に温かさを与える存在、内面に火を灯す |
| 【丁】 月 |
春の月 感受性が強く、人の心に寄り添う |
熱を帯びた月 情緒が揺れやすく、直感が鋭い |
秋の月 落ち着いた美しさ、静かなカリスマ性 |
冬の月 静寂と神秘、孤独を好む探究者 |
| 【戊】 山 |
若い山 理想を持ち努力する、頼られる存在 |
火山 内に情熱を秘めたリーダー型 |
秋山 安定と堅実さ、包容力 |
雪山 孤高の志、ストイックさと責任感 |
| 【己】 田畑 |
春の畑 育てる力、支援者として活躍 |
乾いた畑 負担を抱えやすく、柔軟さが試される |
実りの田 実務力と現実的な安定感 |
凍土 耐久力が試されるが、忍耐強く誠実 |
| 【庚】 鉄 |
鍛えられる鉄 若さゆえの粗さ、修行が必要 |
炎に鍛えられる鉄 試練により輝く、芯の強さ |
磨かれた金属 洗練された才能、的確な判断 |
冷えた鉄 硬さと冷静さ、感情を見せにくいが誠実 |
| 【辛】 宝石 |
未熟な鉱石 可能性は大、環境により伸びる |
精錬途中 傷つきやすさと高い感受性 |
輝く宝石 完成された美と品格、洗練 |
冷たい宝石 孤独を好む、美意識と内面の深さ |
| 【壬】 海 |
春の川 流れるような思考、社交的で柔軟 |
干上がる川 感情の波が激しくなりやすい |
秋雨 冷静で知的、思慮深く判断する |
氷河や深海 深い洞察力、精神性の探求者 |
| 【癸】 雨 |
春雨 やさしさと感性、育てる力 |
蒸し暑さ 感情が渦巻き、迷いやすい面も |
秋霧 繊細な分析力と美意識 |
雪や氷雨 孤独に強く、静かな内燃型の意志 |
日干と月支が分かるだけで、かなりご自身のタイプがイメージしやすくなったのではないでしょうか。
また、同じ日干でも、月支が違えば性質が随分と変わることがお分かりいただけたと思います。
命式は物語や風景のように読むと楽しい
例えば、上の命式のような方がいたとします。
日干が「戊(陽土・山)」、月支が「亥」=季節は「冬」。
つまり、この命式の方は「冬の山」と表すことができます。
雪に覆われ、静寂の中にたたずむ山です。
寒そうですね~凍えそうです。
この情景を一枚の絵にするなら…
こんな感じです。
この情景を見て、あなたならどんな人物をイメージしますか?
山の人は、どの季節であっても「存在感がある」ということは共通しています。しかし、季節が変わるとまったく違ったキャラクターが浮かび上がります。
例えば・・・
💎「春の山」なら新緑美しく、豊かな自然や多くの命を育む山
💎「冬の山」なら雪に覆われた白銀の山 がイメージできます(上の絵のような)。
「春山タイプ」は、人を育て導くことが自然とできるでしょう。
しかし「冬山タイプ」は、春山に比べると過酷だったり厳しい部分があります。
この命式の方は冬山タイプですので、過酷な環境でこそ成長できる人だったり、厳しい側面や忍耐強さを持った人かもしれません。あるいは内面に激しさはあっても派手な振る舞いをするタイプではないということも読み取れるでしょう。
一見しんどそうにも見えますが、ここにこの方の魅力があります。
つまりこの過酷さが、魅力を引き出すカギでもあるのです(ぬくぬくした環境だと芽が出にくかったり、環境に揉まれた方が大成したり)。
また、世の中には厳しさに魅了される人も確実に存在します。しかもこれは、他の人には持ちえない魅力なので、大きなアドバンテージにもなり得ます。
(例えば、あえて過酷な冬山登山を狙う冒険家、ウィンタースポーツを楽しみたい人、真っ白に雪化粧された山に癒される人たち・・・などは、雪山だからこその魅力に惹かれて集まってくるわけです)。
なので、どの季節の生まれであっても、それぞれに違った魅力があって課題があるということです。
命式の応用的な読み方(例:冬山の命式)
仕事運や人間関係など、今後様々な要素を見ていくときは、日干を中心にして周囲との関わりを見ていきます。
例の「冬山」の人であれば、冬山から見た「他の天干・地支がどういう関係性か」を見ます。
月柱と年柱に同じ天干・地支「癸亥」がある場合、雪深い山に冷たい雨や吹雪が加わるイメージになります。そうなると一気に“攻略困難な山”のような人物像になりませんか?
すべてを覆い隠してしまうような隠匿性と度量の大きさ、そして登山家の間でも攻略が難しいとされる雪山・・・。そこに「癸」の勢いが出たなら、猛吹雪で命の保証はない山です。プロでも遭難するほどの、難攻不落の名所感が出てきますよね。
一見近寄りがたいが、芯の強さと独特の魅力を持ち、深く惹かれる人もいる(実際、熱狂的な愛好家が常にいるのも雪山の特徴)。生命誕生の期待と恐怖にも似た底知れぬ「何か」がそこにある。「あの人を攻略出来たらすごい」って人、たまにいますよね。
さらに深く読んでいくなら・・・
月柱は仕事を表す部分、年柱は社会や目上を表す柱でもあります。ここが同じ方向性を持っている。なので何か一つの分野を深めていくような活動をするかもしません。あまりあれこれ手を広げない方が上手くいきやすいということでもあります。目上から引き立てを受けやすかったり、可愛がってもらいやすい運を先天的に持ち合わせています。
一攫千金を夢る節があり、騙されやすかったり、お金のことで苦労しやすい面もあります。思い込んだら一直線の危うさも。コロッと気分が変わって決定を覆すなど、まさに冬山の天候のごとく。他人の問題を抱え込んだり、思い悩みやすい側面もあります。
一方で、言葉がとても巧みだったり、人をのせてその気にさせるのが上手く、そこに天性の才能がある。相手も気分よく動いた結果、気付けばすべてこの方の思い通り、というようなことがままある。つまり、この方の開運ポイントは、まわりからの助力にあり。自分一人で成すのではなく、まわりと共に成すやり方を選ぶことです。なので人一倍、周囲への感謝を忘れないようにしたい方でもあります。冷えやすいので婦人科系の疾患に注意するとよいでしょう。
この命式をまとめると、
・過酷な環境の方が魅力を発揮しやすい
・人前に立つより、じっくり深めていく活動が向く
・助力運が強く、感謝が開運ポイントになる
・冷えに注意
というような感じです。
余談ですが・・・
もし仮に、この命式の月柱に「丙(太陽)」があったらどうでしょう。全く違った景色が見えてきませんか?
ただでさえ寒い季節なので、暖かい太陽が隣にあったら嬉しいのではないでしょうか。この冬山の人にとって太陽の存在は、縋りたい藁、青天に浮かぶ一朶の白い雲、地獄に仏・・・そんな存在ではないでしょうか。また、晴天の雪山はキラキラと美しく輝き、多くの観光客を引き付けるでしょう。つまり他の人には出せない独特の魅力で人を惹きつける人気者、クールに見えるけどその中に温かさを持っている人、そんな人物がイメージできるのではないでしょうか。人前に出るような立場に押し上げられていく可能性もあります。
自分を知ると、人と比べなくてよくなる
自分の先天的な性質が分かると、自分にとって必要なもの、不要なものも見えてきます。まわりと同じである必要がないことも分かってくるでしょう。むしろ、みんなと同じようにしたら調子が悪くなったりする。
自分の命式を読み解くことで、
・なぜ「普通のやり方」がしっくりこなかったのか
・どうして人と同じことをしても疲れてしまったのか
・どんな環境で調子が良くなるのか
・どんな相手といると安心できるのか
…そんな疑問が少しずつ腑に落ちてきます。
そして、自分にとって必要な環境や人間関係、相性の良い人、タイミングなど、現実的に役立つことが色々と見えてきます。
まとめ
・命式は、生年月日から割り出される「人生の設計図」。
・四柱「年・月・日・時」× 「十干・十二支・五行・陰陽」で構成される。
・最も重要なのは「日干(=自分自身)」と「月支(=生まれた季節)」。
・日干 × 月支で、その人の本質的な性質や人生傾向を読み解くことができる。
・命式は、風景のようにイメージすることで、直感的に理解しやすくなる。
◎天干(てんかん):表面の性質
天干は、外に現れやすい性質、他人からどう見られるか、自分がどう振る舞うかに深く関係しています。その柱の表面に現れる性質=“顔”のようなもの。
【十干について】
・天干はぜんぶで10種類=「十干」(甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸)。
・十干は「木・火・土・金・水」の5つ(=五行)に分類され、さらに「陽と陰」に分かれる。
・陽と陰では同じ五行でも性質が違う。
◎地支(ちし):内面や環境
「内面の深い性質」や「潜在的な特徴」、「周囲の環境や影響」を示す重要な要素。性格の根幹
【十二支について】
・地支は全部で12種類=「十二支」(子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥)
天干と地支の組み合わせによって多様な性質が現れる。
👉 次回は、「命式の構造」について、さらに詳しく解説していきます!




























