前回は「命式を読むときはまず“日干”を知ろう!」という話をしました。
今回はもう一歩踏み込んで、「命式ってそもそも何?」「どんな情報が入ってるの?」という部分を解説していきます。
「命式=人生の設計図」とも言われますが、そこには自分の性格、行動パターン、運の流れ、人間関係のヒントまで、びっくりするほど多くのことが書かれています。
四柱推命の命式を読みこなすには、「どこに・どんな情報が詰まっているか?」を理解することが第一歩です。
命式ってなに?どうやってできているの?
命式とは、「年・月・日・時」の4つの柱からなる、その人だけの“エネルギーの地図”のようなものです。
この4本の柱を「年柱・月柱・日柱・時柱」と呼び、それぞれが人生の異なる面を表しています。
四柱それぞれの役割|あなたの人生を構成する4つの柱
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柱 |
表すテーマ |
説明 |
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年柱 |
幼少期・親・家系 |
生まれた家、家庭の価値観、社会的な土台など |
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月柱 |
青年期・仕事・社会性 |
20〜40代、職場での立ち位置、人間関係の傾向 |
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日柱 |
本人の本質・結婚 |
あなた自身の性格・価値観、配偶者との関係 |
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時柱 |
晩年期・無意識・子ども |
50代以降の運、無意識の欲求、子ども運 |
◎年柱:社会的な背景や幼少期を表す
家系や親との関係、育った地域や文化、幼少期に培った価値観や土台となる性格傾向などがここに表れます。
◎月柱:20代〜40代頃の運気や家庭環境、仕事の傾向を表す
社会に出てからの人間関係、職場での立ち位置、努力が実りやすい方向性、親との関係性の影響もここに現れます。
◎日柱:あなた自身の本質や性格、人生のテーマ
(特に日干が重要で、これは“あなた自身”を象徴します)
あなたがどんな気質を持ち、どういう行動パターンになりやすいか、どんな価値観で動くのかがここに現れます。
また、日柱の地支からは「配偶者との関係性」や「家庭での顔」「内面での葛藤や欲求」なども読み取ることができるため、日柱全体をよく観察することが、命式を読むうえでの出発点となります。
◎時柱:晩年運(50代以降)や無意識の欲求、子どもなど
晩年期にどんな環境や課題が待っているかを示します。また、無意識に持っている欲求や深層心理、理想の未来像などもここに現れます。
さらに、子どもとの関係や子どもに関する運、教育方針の傾向などもここから読み取ります。
ビジネスでは“秘めた野心”や、最終的に目指すライフスタイルのヒントが隠れていることもあります。
命式に含まれる5つの要素
命式を構成する「天干」「地支」「蔵干」「通変星」「十二運」について、それぞれの役割を分かりやすく解説します。
①天干(てんかん):外に現れる性格や傾向
• 他人からどう見られるか、自分がどう振る舞うかを表す
• 10種類(甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸)
• 例)甲=大木のようにまっすぐ、庚=鉄のように改革的
たとえば、甲(きのえ)は「陽の木」で、大木のように真っ直ぐで力強く、乙(きのと)は「陰の木」で草花のように柔らかく繊細といったように、その人の第一印象や行動のクセなどを表します。
②地支(ちし):内面の性質・環境との関わり
• 感情のクセや、どんな環境で力を発揮するか
• 12種類(子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥)
• 地支は五行や陰陽との関係も持ち、相性判断にも使われる
地支は「内面の深い性質」や「潜在的な特徴」、「周囲の環境や影響」を示す重要な要素で、性格の根幹といえます。
ここでは、その人の感情の傾向や行動の基本パターン、どんな環境で力を発揮しやすいかなどを読み解くことができます。
地支は「人の内面と環境の土台」を示す記号として、欠かせない役割を持ちます。
例えば、子(ね)は「頭が良くて柔軟。社交的で慎重。情報を集めて動く、小回りのきくタイプ」。丑(うし)は「忍耐強く、コツコツ努力派。地道に積み重ねることが得意」など。
また、地支は季節や方位とも結びつき、陰陽五行の考え方と組み合わさってバランスや相性を判断する際にも活用されます。
命式全体を見たとき、五行に偏りがあれば性格や行動パターンにもその影響が現れます。(例:「水が少ない」命式の人は感情を抑えやすかったり、「木が多い」と頑固で真っすぐな傾向が強まるなど)
また、陰陽のバランスが取れているかどうか(例:「陽が強すぎると攻撃的」「陰ばかりだと受け身すぎ」など)をみて、その人と相性のいい要素は何かを判断します。不足している五行を補ってくれる人=相性が良い、となります。
③蔵干(ぞうかん):地支に隠れた“本心”
• 地支の中に含まれる「隠れた十干」
• 表には出ないが、性格の“核”や無意識のパターンが見える
地支の中には1~3個の十干が隠れています。
例えば、「寅(とら)」という地支の中には「甲・丙・戊」という3つの十干が含まれています。これらは、寅が「 意志・行動・信頼」の三位一体であることを表しています。
寅の蔵干(甲・丙・戊)
・甲(きのえ)=陽の木:強い意志・成長力・まっすぐな性格
・丙(ひのえ)=陽の火:明るさ・情熱・行動力
・戊(つちのえ)=陽の土:包容力・安定・信頼感
⇒つまり「寅」を持つ人は、内に「意志の強さ(木)」「情熱と行動力(火)」「安定と信頼感(土)」という3つの陽の力を秘めた人。派手に見えなくても、内面では燃えるような意志とエネルギーを持ち、周囲に影響を与える存在です。
このように、地支の中に含まれる「隠れた干」を読み解くことで、その人の本心・無意識のクセ・根本的な性格や人生のテーマが見えてきます。
表には見えないけれど、深く根づいている性質であり、とても大事な要素です。
ちなみに蔵干はすべて見る必要があります。一つ一つに意味がありますので、正確に診断をする為にも、蔵干までしっかり見ることが大切です。
④通変星(つうへんせい):性格・対人関係のクセ
• 日干と他の干との関係から導かれる10種類の星
• 自立型?表現型?社交型?行動型?思考型?を分ける指標
あなたが「何に意識が向きやすいか」を示したものが通変星。意識が向きやすいということは、その部分へのこだわりが強かったり、コンプレックスを持ちやすかったり、スキルが磨かれやすくなる。
つまり、「自分の強み・弱み」「人との関わり方」「行動パターン」などが見えてくるため、自己理解や人間関係のヒントになります。
簡単にいえば、「通変星=あなたのクセ」と考えると分かりやすいでしょう。
| 通変星群 | タイプ | 意識の向かう先 |
|---|---|---|
| 比肩・劫財 | 自立型 | 自分軸、自己主張、独立性 ⇒他人に頼らず自分の感覚で突き進む |
| 食神・傷官 | 表現型 | 自己表現、創造性、感情の発散、自由への欲求 ⇒思いついたらすぐ描く、話す、歌う、踊る |
| 偏財・正財 | 社交型 | 他者との関係性、経済感覚、人間関係構築 ⇒お金や人をうまく扱う |
| 偏官・正官 | 行動型 | 社会性、責任感、行動力、ルールを守る ⇒とにかくやってみる |
| 偏印・印綬 | 思考型 | 知識欲、分析、内省、情報の吸収 ⇒頭でじっくり考えてから動く |
⑤十二運(じゅうにうん):エネルギーの強弱と波
• 人生のエネルギーの流れを12段階で表現
• 「長生」→成長期、「帝旺」→最盛期、「墓」→内省期 など
• 現在の自分にどれくらい“勢い”があるのかを見る手がかり
赤ちゃんが生まれ、成長し、ピークを迎え、やがて老いていくように、十二運ではその人の運勢や行動力の“勢い”を示します。
十二運には「長生(ちょうせい)」「沐浴(もくよく)」「冠帯(かんたい)」「建禄(けんろく)」「帝旺(ていおう)」「衰(すい)」「病(びょう)」「死(し)」「墓(ぼ)」「絶(ぜつ)」「胎(たい)」「養(よう)」の12種類があり、それぞれに意味があります。
たとえば「帝旺」はエネルギーが最も高まる時期で、自信と活力にあふれたリーダー的存在になりやすい傾向があります。一方、「病」「死」「墓」などはネガティブに見えるかもしれませんが、内省や癒し、深みを表す重要な時期と捉えることもできます。
十二運を読むことで、物事に取り組む際の勢い、意欲、継続力のあり方などが見えてきます。
まとめ|命式は「自分の取り扱い説明書」
命式は、たくさんの記号や文字が並んでいて、一見とっつきにくいかもしれません。でも、そこに込められた情報はどれも「自分のことを深く知るヒント」になります。
「なんとなくうまくいかない」「自分が分からない」と感じたとき、命式を読み解くことで、生き方のヒントや得意なこと・避けた方がいい方向性が見えてくるかもしれません。
また、「あなたがどんな性質を持ち、何に向いているか」が少しずつ見えてきます。



























