売れない画家は画家とは呼べないのか?
私の答えは「ノー」です。
絵が売れても売れなくても、自分を画家だと思うならその人は画家であり、堂々と画家を名乗ればよいと思います。まして1枚でも売れた経験があるのなら、画家と名乗らない理由はどこにもありません。
作物を育てる人は百姓、会社を経営する人は経営者、絵を描く人は画家なのです。どんな事もまずは自分が決めるところから始まります。儲かっているかどうか、というのはまた別の話です。
生み出した時点で役目を果たしている
そもそも売れる売れないを、
描く描かないの判断材料にするものではないと思います。
芸術は本来そういうものではないと思うからです。
シンプルに自分が描きたいか、描きたくないか。
それが一番大切なことではないでしょうか。
だから売ってもいいし、売らなくてもいい。
決まりなんかありません。
枠に当てはめた時点で芸術の本質から遠ざかるように思います。
芸術は道楽である一方、神事でもあります。
「生み出すこと」自体に大きな意味を持つので、
売れるかどうかは、もはやどうでもいいことです。
役に立つかどうかも関係ありません。
芸術は、みなさん一人ひとりの存在と同じように、
存在そのものに大きな価値があるのです。
様々なレベルの文化が必要
難しい書物よりマンガの方がずっと心に響くという人は少なくないでしょう。
高い技術と画力の誰が見ても上手い絵より、ヘタウマほっこり系イラストに心を震わす人も大勢います。美しい風景画から影響を受ける人もいれば、禍々しい地獄絵図から影響を受ける人もいるでしょう。
そうです。
世の中には人の数だけ異なる価値観が存在するのです。
売れない画家の絵には価値が無い?
そんなことは決してありません。
様々なレベルの作品が存在するおかげで、私たちは自分に合うものを自由に選んで取り入れることができるのです。
売れるものが良いものとは決して言い切れないのがこの世の理。
「売れているものが良いものなら、 世界一のラーメンはカップラーメンだよ。」
by甲本ヒロト
一番のファンはあなた自身
結局は、絵も需要と供給の世界。作った人がいて、それを欲しいという人がいれば成り立ちます。
たった一人でいい、その絵に癒されたり、救われたり、元気をもらったりした人がいるなら、その絵は十分すぎるほど役目を果たしていると私は思います。
そして、そのたった一人は自分であってもいいのです。
いやむしろ自分であるべきです。
自分で自分を喜ばせる。
これほど素晴らしいことはありません。
世の中には、自分で自分を喜ばせる術を知らないがために、迷走している人が大勢います。
自分の絵で自分を喜ばせることのできる人は
とても尊いことを自分自身に対して行っているのです。
ヒーリングアートという分野がありますが、これは絵を描くことによって自分自身を癒す行為です。
芸術は選ばれた少数のみが享受する類のものではありません。
誰もが自由に楽しむことができる。
芸術が芸術である所以はそこにあると思います。


























